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2007年12月20日 (木)

2台のロケットのパラドックスV

表記のパラドックスに対して、ざっくばらんに書いてきたが、気持のわるさが残っている人がいるかもしれない。僕もその一人である。その気持の悪さとは、ローレンツ収縮は実際に圧縮されて縮んでいるのではなく、縮んでみえるのだという事実に起因する。それならば、ロケットの加速中に力が介在して縮んでいくのは変ではないのかという考えも浮かぶかもしれない。

しかし、縮むときはやはり力が介在するのである。

そもそも、縮んで見えるとは、ある長さの物体が等速な並進運動をしているとき、その物体がいる慣性系からみたその物体の長さに比べて、その物体を運動とみる慣性系からみたその物体の長さが短いことである。これ自体には、当然力は介在しない。

しかし、物体の各部がある同じ期間をかけて、同程度に少し速くなったとすればどうであろうか。物体の各部の同時刻の世界がずれ、ひとつの同時刻で物体を結ぶには、先頭ほど未来とむすばねばならない。物体は明らかに伸びている。変化の過程においては、物体の両端は復元力によりひっぱられるのである。この事実は、系によらない。慣性系からみていると、物体自らが縮もうとする(正規の状態に復元しようとする)ように見えるはずである。

注意が必要なのは、この説明のどこにも、系により長さが異なって見えるローレンツ収縮は、力により潰れているなどとは言っていないことである。

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