車輪のローレンツ収縮II
今度は、亜光速で運動する自転車を考える。
自転車の車輪は、前に述べたとおり、縦長の楕円にローレンツ収縮をおこしている。では、スポークの形状はどのようになっているだろうか。
このことを考えるために、今、亜高速ロケットの側面に硬い真っ直ぐな棒の中央を固定し棒を回転させるという状況を考える。観測者は、棒の回転軸の方から、亜光速で運動する、この回転する棒を眺める。実は、この回転する棒は、曲がって見えるのである。
原因は、同時刻の相対性である。
棒がロケットの進行方向に向いたとき、ロケットの乗員にとっては、棒は真っ直ぐである。ところがロケットを亜光速とみる観測者にとっては、同時刻の相対性が原因となって、棒は真っすぐではない。棒をロケットの進行方向に平行に固定したときに、棒の両端に相当する船体上の位置に、マジックで印をつけておく。棒が回転している時、ロケットの乗員は、棒の両端は同時に印の位置を通過するとみるだろう。しかし、ロケットを亜光速とみる観測者にとっては、同時刻の相対性により、これが同時ではない。したがって棒は曲がって見える。
亜光速で進む自転車のスポークは、垂直方向には曲がっていないが、水平方向には曲がっているという奇妙な形に見えるはずである。実際にどんな形になるのかは、ローレンツ変換により計算できるはずである。
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